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離婚すべきか否か 離婚についての法的なさまざまな知識を箇条書きにしてみました。 一口に離婚と言っても 幸せのためにたくさんの知識を吸収した上で、 なおかつ、 慎重には慎重を重ね、離婚すべきか否かを決定する必要があるのです。 |
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●離婚の原因を考えてみましょう 100の離婚には100の破綻(はたん)に至る過程・状況があり、個々の家庭毎に、離婚に至る主たる原因・従たる原因は 違います。 離婚原因として挙げられる主たるものには、「性格の不一致」、「愛情喪失」、「浮気」、「嫁姑問題」、 「収入不足、サラ金多重債務などの金銭問題」、「酒乱」、「暴力」等があります。 原因が一つで離婚に至る例は少なく、複合的に重なって家庭が崩壊、離婚に至ります。 司法統計によれば、家裁への調停申立理由は、性格の不一致、異性関係、家族・親族との不仲が三大理由に なっています。 ●あなたの離婚の判断は本当に正しいのでしょうか!? 離婚は、第三の人生への分岐点ですから、感情に走らず、冷静に判断する事が求められます。 考慮すべき事項は、 ■1■ 子供の有無・年令。 ●未成年の子がいる場合、離婚をしてはいけない 私の勝手な意見ですが、お客様に常々言っている言葉です。 「未成年の子がいる場合、離婚をしてはいけない」 「親の勝手で子供を片親にしてはいけない」 「それでも離婚したいなら、子供が成人するまでは、仮面夫婦でも我慢しなさい」 理由は簡単。子供を引き取った妻側が経済的に困窮し、親の勝手で子供を不幸にするケースが 多いからです。 又、幼稚園では父の日・母の日に父母の似顔絵を描かせたり、遠足、運動会、発表会などの 行事が目白押しで、その度に子供に片親の寂しさを感じさせることになります。 又、感情的になって離婚を声高(こわだか)に主張する人に限って、離婚が最優先で、 離婚後の経済的自立等の生活設計の準備が出来ておらず、自治体の援助内容についても 知らない人も多い。 「そんな危なっかしい人が、子供を抱えて、一人で生活できるのか」と周囲も心配して反対する訳です。 ■2■ 離婚原因となる性格の不一致、異性関係、家族・親族との不仲問題などに解決の道はないのか。 ⇒わたしのこのHPでは、できる限り離婚することなく 夫婦の幸せ再生の道を探っていただけるよう 教材を使ってご案内しています。⇒ 教材マニュアルのページへ ■3■ 離婚後、収入(仕事)、住居などの生活設計の見通しはあるのか。 等です。 慎重に、何度も何度も繰り返し検討します。 その上で、離婚の道を選択しようと思われていらっしゃるようであれば、 以下のような法的な知識をまず得られて後に 再度、■1■ ■2■ ■3■ について、もう一度検討されてみることをおすすめします。 ●離婚は本人同士の問題−最初は夫婦だけで本音の話し合いを話し合いは、相手もこちらも本人のみで、夫婦だけの本音の話し合いをするのが基本です。 最初の話し合いの段階から親族が介入すると、却ってまとまる話もまとまらない例も多いものです。 ●夫婦問題は、子供の前では絶対してはいけない離婚の話が子供の耳に入ると、子供は情緒不安定になったり、非行に走ったりする事もあります。 ●復縁を希望している場合相手の気持ちを確認してからなどという変な計算は捨て、「あなたを愛してる」、「あなたのいない生活は考えられない」、 「離婚はしたくない」、「子供を片親にしたくない」、「自分も悪い点は直す」など、自分から先に自分の気持ちを正直に 相手に話して、相手の気持ちを確認した方が良いと思います。 「あなたを愛してる」という言葉が先に出た後で、色々な話をすると、相手もこちらの言い分に素直に耳を傾けてくれる 可能性が高くなります。 結果的に離婚となる場合にも、復縁に努力していたという姿勢を相手も認め、互いに相手の弱点を暴き合う泥仕合は 避けられます。 私は、大昔に父から何度も、「子供は三つ誉めてから一つ叱れ」と教え込まれ、サラリーマン時代も「部下は三つ誉めて から一つ叱る」を原則にしていました。これに通じるものがあります。 復縁を希望しているのであれば、相手に三度「愛してる」と言った上で一つ苦言を呈する、といったテクニックも必要です。 ⇒しかし、現実には、この話し合いができないケースが 離婚につながる夫婦には非常に多いのです。 夫婦関係改善の話し合いが持てるようにできる方法…私の教材で正しく学べます。 復縁を望むのなら…幸せな結婚生活を望むなら…迷わずこちらをクリック ●舅・姑は頼りにならない場合が多い−夫の浮気の場合お客様の話を聞いていると、舅姑と本人の性格次第なのでしょうが、親に言われて即浮気を止める配偶者は少ないようです。 ●夫の浮気−妻が夫の両親に訴えた場合 妻が、夫の両親に、「夫が浮気をしている。何とかしてくれ」と訴えた例です。 夫の両親の立場に立てば良く分かります。息子を嫁に渡して、子育ても一応終わり、お役目御免でやれやれと静かに年金生活を送っていた所に、嫁がトラブルを持ち込んできた。(親にとって トラブルの種は嫁であって、決して浮気をした馬鹿息子本人ではありません) 嫁に言われて息子を叱ったものの、息子だって大の大人だし、息子が反省しない限り、これ以上どうしょうもないよ、困ったもんだ、とは内心思っているのです。 そこに嫁の追い討ちの一言、「親の育て方が悪いからこうなった」。 この言葉に親は逆上して、「嫁が悪いから息子が浮気をするんだ」と、あたかも息子の浮気が正当なような言い方。 本人抜きの場外で、嫁姑の喧嘩に発展したが、夫婦間の問題は何も解決しなかった。 ●妻の浮気−夫が妻の両親に訴えた場合 夫が妻の両親に「妻の浮気」を訴えた場合も同様です。お客様のケースでは、夫の「子供もいる事だし、妻が謝ってくれさえすれば、離婚せずにやり直したい」という涙の訴えに、黙って下を向いて話を聞いていた義父が、最後にポツリと一言。 「あの素直で優しい○○(娘)が、そんな事をするなんて…余程の事があったんだろう」と暗に夫が悪いような言い方。この時、夫は、「この親には何を言っても無駄だ」と思ったそうです。 又、妻に浮気を反省させる為、妻子を実家に帰した所、妻は子供を両親に預けて、愛人と駆け落ちしてしまった。 「親は一体何を監督しているんだ」と怒っていた夫もいます。 ●教 訓 1.舅姑は所詮は相手の両親。最後は自分の子供が一番かわいい。 2.相手は大の大人。あなたが自分の両親の言う事を聞かないように、相手も両親の言う事を聞かない。結婚・離婚はあくまで本人同士の問題。 3.舅姑・相手の性格を読んで行動する。 4.年金生活に入り、経済力が衰えてくると、子供に対し何も言わなくなる親も多い。 5.浮気発覚後も同居は続ける。 復縁を希望している場合、別居は「去るもの日々に疎し」で心も離れ、復縁にはマイナス。 離婚を希望している場合、調査をするのであれば同居の方が相手の行動が分かり易い。 ●夫婦で話し合いがつかない場合…離婚相談1.両親・仲人・友人などを介して再度話し合いをする。 2.家庭裁判所に夫婦関係の円満調整又は夫婦関係解消の調停を申し立てる。 という方法を取ります。 相手が暴力を振るった実績があり、相手との直接交渉が恐い場合、夫婦間の話し合い抜きで、家庭裁判所に調停申立をする事も可能です。 ●離婚に伴う金銭問題は基本的に財産分与・慰謝料・養育費の三点に集約されます。 財産分与−二人が結婚後に築いた共有財産を、離婚に際し分け与える事です。 共有財産形成への貢献度に応じて配分します。共稼ぎで収入に大きな差がなければ半々が原則。 二人で蓄えた共有財産がなければ財産分与はありません。 慰謝料−相手方の有責行為によって離婚をやむなくされることによる精神的苦痛に対する損害賠償です。 判例は不法行為による損害賠償としています。 相手に不法行為がなければ慰謝料は取れません。 離婚原因が、性格の不一致、愛情喪失、嫁姑問題、金銭問題、酒乱等の場合、原則的には慰謝料は請求できません。 養育費−子を養育する親の扶養義務は生活保持義務と言われ、自己と同等の生活レベルを保持させなければならない 義務と言われています。 通常は、子供と別れた父親が、子供が満20才になる迄の毎月の養育費(生活費・教育費)を扶養能力に応じて分担して 負担、母親に送金します。 現在では、養育費算定表により、父母の年収、子供の人数、子供が14歳未満か14歳以上かによってほぼ自動的に 養育費が算定されるようになりました。 民法第768条 [離婚による財産分与] 協議上の離婚をした者の一方は相手方に対して財産の分与を請求することができる。 2 前項の規定による財産の分与について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、 当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。 但し、離婚の時から2年を経過したときは、この限りでない。 3 前項の場合には、家庭裁判所は、当事者双方がその協力によって得た財産の額、その他一切の事情を考慮して、 分与をさせるべきかどうか並びに分与の額及び方法を定める。 財産分与 ●離婚に際し夫婦の財産を3種類に分類第一種財産… 特有財産 … (民法762条1項) 夫婦の一方が婚姻前から有する財産及び婚姻中相続・贈与等で自己の名で得た財産。 離婚に際し、財産分与の対象外となります。 第二種財産… 共有財産 … (民法762条2項) 婚姻中、夫婦共同名義で購入した財産。共同生活に必要な家具什器。 夫婦のいずれに属するか明かでない財産は、共有財産と推定されます。 離婚に際し、財産分与の対象となります。
第三種財産… 実質的共有財産 名義は夫婦の一方になっているが実質的には夫婦の共有とされる財産。 離婚に際し、財産分与の対象となります。 例 ─ 婚姻中、夫婦が協力して取得したが夫単独名義となっている不動産、有価証券(株券、国債等)、貯蓄、車等。 財産分与の清算対象となるのは、第二種財産(共有財産)と第三種財産(実質的共有財産)です。 ●第一種財産(特有財産)清算の対象外として全く対象外かというとそうでもなくて、夫の特有財産の維持管理に長年妻が貢献していた場合、特有財産も財産分与の対象に含め、維持管理の寄与割合に相当する財産の分与を命じた判例もあります。 ●夫の退職金受領済みであれば第三種財産(実質的共有財産)で財産分与の清算対象となります。近い将来に受領する予定の退職金も同様です。 ●過去の婚姻費用分担額の清算財産分与にあたっては過去の婚姻費用分担額の清算も考慮に入れます。夫が妻に支払うべき婚姻費用分担額を支払っていなかった場合、夫がその分担額の支払いをまぬがれて 預金・夫名義の財産を取得しますと、夫婦双方の協力で形成した実質的共有財産として財産分与の清算対象となります。 同様に、夫がその分担額の支払いをまぬがれて、妻子に低い生活を強いた場合、 妻 子の犠牲で夫の財産を形成したのに等しいので清算の対象となります。
●共有持分の割合清算対象となる共有財産が決まった後、共有持分の割合が問題となります。割合については、 1.夫婦の共有持分の割合を各1/2 とする説 2.原則は各1/2であるが、財産形成への寄与割合に応じて定めるとする説があります。 ●財産分与の法的性質については下記の各説があります。1 清算的財産分与…夫婦共有財産の清算分配とする説2 扶養的財産分与…離婚後の扶養を目的とする説 3 1清算的財産分与と2扶養的財産分与の両方であるとする説 4 1清算的財産分与と2扶養的財産分与に離婚慰謝料を含むとする説 5 共有財産の清算、離婚後の扶養、離婚慰謝料、その他も含み、離婚による不利益の 一切を救済する制度とする説 上記のうち3、4、5が有力説です。 ●離婚に際してする財産分与・慰謝料等の給付に対する税金は概略下記のようになっています。 1.給付側に対する税金財産分与・慰謝料等が金銭で支払われる場合は、給付者に対する税金はありません。金銭以外、特に不動産の分与で支払われる場合、給付側に譲渡所得(資産の譲渡による所得)が発生したとみなされ、 課税譲渡所得の金額=譲渡益(譲渡時の評価額−資産の取得費−譲渡費用)−※特別控除 に対する譲渡所得税と住民税が課税されます。 離婚後に居住用不動産を財産分与する場合には、譲渡所得の特別控除3000万円が適用されます。 2.給付を受ける側に対する税金財産分与・慰謝料等が金銭で支払われる場合は、被給付者に対する税金(贈与税、所得税)はありません。これは贈与を受けたものではなく、慰謝料などの財産分与請求権に基づき給付を受けたものであるからです。 ただし、次の二つに当てはまる場合には贈与税がかかります。 (1)分与された財産の額が婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の価額やその他すべての事情を考慮しても なお多過ぎる場合 この場合は、その多過ぎる部分に贈与税がかかることになります。 (2)離婚が贈与税や相続税を免れるために行われたと認められる場合 この場合は、離婚によってもらった財産すべてに贈与税がかかります。 財産分与・慰謝料等が不動産の分与で支払われる場合、給付を受ける側に不動産取得税が課税されます。 ●上記のように離婚に際し、夫が妻に自宅の土地建物を財産分与として譲渡するというケースがあります。 この場合、譲渡した夫に、 課税譲渡所得の金額=譲渡益(譲渡時の評価額−資産の取得費−譲渡費用)−特別控除 に対する譲渡所得税と住民税が課税されます。 課税通知を受けて、初めて多額の譲渡所得税を負担しなければならない事を知った夫が、 「そんな多額の譲渡所得税を負担しなければならない事を知っていれば財産分与などしなかった。 財産分与は錯誤により無効である」と主張して、妻に対し所有権移転登記の抹消登記手続を求める訴えを 提訴する場合がありますが、判例の多くはこれを排斥しています。 不動産を分与する場合は、税務署に行き、事前に譲渡所得税その他の税額を確認しておくことが必要です。 (注)離婚前(=婚姻中)に財産分与を贈与として取得する場合→贈与税の配偶者控除の特例 婚姻期間が20年以上ある配偶者から居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭を贈与で取得した場合、 基礎控除110万円+贈与税の課税価格から2千万円までの金額 を控除することができる。 [必要条件]1. 婚姻期間が20年以上にわたる配偶者間の贈与であること2.贈与された財産が居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭であること 3.贈与された年の翌年の3月15日までに、贈与された居住用不動産又は贈与された金銭で取得した居住用不動産に居住し、 かつ、その後も引き続き居住する見込みであること 4.同じ配偶者から過去にこの特例の適用を受けていないこと 5.一定の書類を添付して贈与税の申告をすること 慰謝料 ●離婚の慰謝料相手方の有責行為によって離婚をやむなくされることによる精神的苦痛に対する損害賠償です。判例は「不法行為による損害賠償」としています。離婚の原因となった個別の有責行為(不貞等)に対する個別の慰謝料とは考えず、有責行為(不貞等)の発生から離婚に至るまでの経過を一つの不法行為として考えて、その不法行為により生じた精神的苦痛に対する損害賠償と考えます。 ●有責行為の例─配偶者の不貞な行為(民770[裁判上の離婚原因]1項1号)不貞行為とは夫婦間の守操義務に違反する姦通(配偶者以外の異性との性行為)を指します。 離婚裁判では離婚原因としての不貞行為を厳しく制限し、性行為の存在を確認ないし推認した場合に、 不貞行為による離婚請求を認めます。 従って民法770条第1項1号の不貞行為で離婚請求する場合には、 「性行為の存在を確認ないし推認出来る証拠」が必要です。 判例は、相手方配偶者が異性と旅行に行った場合でも、性行為の存在を認めるに不十分な場合には、 1号の「不貞行為」とは認めず、5号の「その他婚姻を継続し難い重大な事由」を適用しています。 裁判では原告側(訴訟を提訴した側)に立証責任があるので、原告側は「性行為の存在を確認ないし 推認出来る証拠」を提示して被告の不貞行為を立証しなければなりません。 離婚調停でも不貞行為(姦通)が証明できるか否かは、慰謝料算出の根拠となる破綻原因・有責割合の認定に 大きな影響を与えます。 協議離婚では、相手方が不貞行為(姦通)の事実を認めれば不貞行為(姦通)の立証は不要ですが、証拠があれば当然有利な立場に立ち、協議を有利に進めることが出来ます。 離婚の慰謝料は、相手方の不法行為により離婚をやむなくされることによる精神的苦痛に対する損害賠償ですので、 慰謝料請求にあたっては不貞行為以外の不法行為も列挙します。 ●離婚の慰謝料は、財産分与とは別個に請求できます。財産分与と慰謝料の関係は下記の判例を参照してください。 ●調停申立書では財産分与・慰謝料の請求金額を別々に記入して請求しますが、給付は併合計算して取り決める例が多いようです。 ●芸能人の離婚報道の場合、財産分与・慰謝料を合算して「慰謝料○億円」と報じられますが、大半は財産分与部分と見た方が良いでしょう。 又、金額の数字そのものが誇大であっても、芸能人は見栄も手伝って訂正をしませんので(赤の他人のマスコミやファンに釈明する必要もありませんが)、数字が独り歩きしている例も多いと思います。 ●慰謝料請求権の時効慰謝料を離婚後に請求する場合、時効は離婚の時から3年です。但し離婚後の請求は、相手方が簡単に応じてくれない事例が多いので、離婚前に決着しておく必要があります。 ●【判例−人妻と姦通した者は夫権侵害による慰謝料支払義務がある】人妻と姦通した者は、その夫に対し夫権侵害による賠償責任がある。(大判明36.10.1刑録9-1425) ●【判例−夫がだましたのであれば愛人女性が慰謝料請求できる】女性が、男性に妻のあることを知りながら情交関係を結んだとしても、情交の動機が主として男性の詐言を信じたことに原因している場合で、男性側の情交関係を結んだ動機、詐言の内容程度およびその内容についての女性の認識等諸般の事情を斟酌し、女性側における動機に内在する不法の程度に比し、男性側における違法性が著しく大きいものと評価できるときには、貞操等の侵害を理由とする女性の男性に対する慰謝料請求は、許される。(最判昭44.9.26民集23-9-1727) ●【判例−内縁不当破棄は慰謝料請求できる】内縁を不当に破棄された者は、相手方に不法行為上の損害賠償を求めることができる。(最判昭33.4.11民集12-5-789) 判例で多い慰謝料額の相場は300万円〜500万円位です。 愛人に対する慰謝料請求 【 要 約 】1.配偶者は、他の配偶者(有責配偶者)と肉体関係を持った愛人に対し、愛人に故意・過失がある限り、 慰謝料請求が出来る。但し、未成年の子は、特段の事情がない限り、愛人に対し慰謝料請求は出来ない。 愛人に慰謝料請求をする場合、離婚に至った場合の方が、慰謝料は高い。従って、慰謝料は離婚確定後 又は離婚後に請求する。 2.有責配偶者と愛人は、共同不法行為者であり、慰謝料(損害賠償債務)に関しては、不真正連帯債務の関係にある。 従って、有責配偶者か愛人の一方から、認定額を上回る慰謝料の支払いがされた場合、損害賠償債務は消滅し、 他方への慰謝料請求は認められない。 3.1の場合において、有責配偶者と愛人が肉体関係を持ったのが婚姻関係破綻(はたん)後である場合、 特段の事情のない限り、愛人は、他の無責配偶者に対して不法行為責任を負わない。 (→愛人に慰謝料請求ができない) 4.愛人が有責配偶者に配偶者がいると知らされていなかった場合、同様に、他の無責配偶者に対して 不法行為責任を負わない。(→愛人に慰謝料請求ができない)逆に愛人は慰謝料請求が出来る。 5.興信所に調査を依頼するのであれば、「婚姻は継続中」という外形を維持する事。 6.愛人に対する慰謝料請求権の時効は、事実を知ってから3年。 ●調停・裁判で配偶者・愛人に慰謝料請求するために調査を依頼する場合相手方が「婚姻破綻後の行為だ」と主張したり(配偶者本人は法律的な事は知らなくても、相手方が依頼した弁護士が主張します)、裁判所に「婚姻破綻後の不貞行為」と認定されて請求棄却されるのを防ぐため、 1.完全な家庭内別居の状態にしない。 2.夫婦喧嘩をしても「離婚届」には絶対署名押印をしない。 3.夫婦喧嘩をしても絶対暴力を振るわない。(浮気が発覚した時の相手の態度に怒って、結婚後初めて 一発平手打ちをしたら、相手方弁護士は、裁判所に婚姻を継続しがたい重大な事由として「相手方の暴力」を 主張してくる例が多い) 4.証拠が確保されるまで同居を継続する。 5.別居後に調査依頼をするのであれば、多少費用が高くなっても、婚姻継続中・同居中から不貞行為が続いて いた証拠を確保してもらう。 などの配慮が必要です。 ●愛人に対し慰謝料請求する場合1.配偶者と愛人の性交を確認又は推認できる証拠 2.その姦通が不法行為(愛人が婚姻共同生活の平和の維持という権利又は法的保護に値する利益を侵害した) である事の証明(→婚姻関係は破綻していない時点での姦通である事の証明) が必要です。 ●証拠類は合法的に確保されたものであることが必要盗聴は犯罪行為なので、盗聴テープの裁判所への提出は出来ません。証拠として使えない盗聴などの犯罪行為は すべきではありません。 調停・裁判では通常テープ類の証拠の再生はしませんので、ビデオテープの証拠は写真に、録音テープの証拠は 反訳・文書化してあることが必要です。 ●離婚しなくても愛人に慰謝料請求する事は法律上は可能あなたが配偶者の不貞行為により精神的苦痛を受けたのであれば、理屈の上では、離婚をしないで、 愛人に慰謝料請求することは可能です。 但し、民事責任の一つである慰謝料は、不貞行為により受けた精神的苦痛に対する損害賠償です。 損害賠償には原状回復させる為の費用という意味合いがあります。例えば運送業者が物を壊した場合、 同等のものを購入する費用をお客様に賠償する、といったようなものです。 それが非財産的な精神的苦痛にも賠償する範囲が広がったものです。 不貞行為により離婚に至らしめられた、それも赤ちゃんを抱えているのに夫と愛人に追い出されたといった 悲劇的な状況、あるいは精神的苦痛が嵩じて精神病院への長期入院にまで追い詰められたといった状況であれば、 慰謝料が高くなるのは万人が納得すると思います。 他方、判例は、「離婚に至る不貞行為は配偶者と愛人の共同不法行為であり、それぞれの損害賠償債務は いわゆる不真正連帯債務の関係になる」としています。 離婚しないで愛人に慰謝料を請求する場合、不貞行為は配偶者と愛人の共同不法行為であるにもかかわらず、 配偶者を免罪し、愛人のみ断罪するという行為になります。 しかも誰が一番悪いのかを考えると、妻がいることを認識しており、このまま不貞を続ければ家庭が崩壊する事を 予見することが可能な立場にいた夫が一番悪い。 この一番悪い配偶者(夫)は許し、愛人(女性)のみ訴えるという不公平な原告(妻)の訴え・考え方では、 裁判官の同情を得ることは難しい。 あなたの場合、離婚せず婚姻は破綻していないのですから、精神的苦痛は少ないと判断され、損害賠償としての 慰謝料は安いものになります。 従って訴訟を起こそうにも、引き受けてくれる弁護士は数少ないと思われます。 ●慰謝料の金額愛人が配偶者と不貞をしていた期間、不貞の態様、精神的苦痛の程度(精神病院への通院・入院を余儀なくされた)、 愛人の謝罪に対する姿勢などが総合的に判断されるようです。判例では50万〜150万円程度の例が多く見られます。 勝訴しても弁護士費用を引くと、手元にはあまり残らない結果が予想されます。 ●実際には、離婚せずに裁判で愛人に慰謝料請求する事は難しい実際には、弁護士事務所を訪れ「離婚はしないが、愛人に慰謝料請求の裁判をしたい」と依頼した場合、 多くの弁護士からはやんわりと断られますので、裁判で愛人に慰謝料請求する事は難しいと思います。 テレビのワイドショー、法律バラエティ番組「行列のできる法律相談所」などを見ていると、敷居の高い弁護士が 非常に身近になったように感じますが、それは錯覚です。安い訴訟は引き受けてくれない弁護士が多いのが現実です。 (例外的に若手の居候弁護士は勉強のために安い訴訟も引き受けてくれる時がある) 離婚せず愛人に慰謝料請求の裁判をするには、同情を引く何か特別の事情があるほうが良い。 養育費 ●扶養義務には二種類ある扶養義務には、生活保持義務と生活扶助義務の二種類があります。 生活保持義務=自己と同等の生活レベルを被扶養者にも保持させなければならない義務 生活扶助義務=自分の生活の余裕のある範囲内で被扶養者の最低限の生活扶助を行う義務 ●養育費は生活保持義務親が子を養育する扶養義務は生活保持義務と言われ、自己と同等の生活レベルを子にも保持させなければならない 義務と言われています。 通常は、子供と別れた父親が、子供が満20才になる迄の毎月の養育費(生活費・教育費)を扶養能力に応じて分担して 負担、母親に送金します。 但し夫婦間で各子供の「大学卒業時まで」、「大学院卒業時まで」等と取り決めて実行するのは自由です。 今日では高等教育(大学・短大・専修学校等)も一般化しており、大学卒業までの生活費を親が面倒見ているのも 一般的ですから、こういう高等教育の費用も養育費に含めうるとされています。 ●養育費の取り決めには注意養育費を財産分与に含め、「子供の養育費は以後一切請求しない」という請求権放棄の合意を離婚協議書に記載しても、不適法な合意とされ、一般的には効力はないとされます。 たとえ記載があっても、扶養請求権の処分は禁止されていますので(民881)、子は別居した親に扶養を請求することが 出来ます。 又、養育費には「事情変更の原則」(民880)が適用され、変更・取消が可能です。
民法第880条[扶養関係の変更または取消し] |
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| 特定商取引法の表記 | |||||||||||||||||||||
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